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『中庸』の心で、福祉ネットワークを形成
愛媛県在宅介護研修センター
2代目研修室長 伊東 寛さん

「学ぶための介護」から「自分が受けたい介護」へ
愛媛県在宅介護研修センター



>>今月の特集

『中庸』の心で、福祉ネットワークを形成


     愛媛県在宅介護研修センター
     
2代目研修室長 伊東 寛 さん
     
     平成18年4月より研修室長に就任


平成18年4月より、2代目研修室長として就任されました伊東 寛さん。
温和な笑顔ながら、強い理念をもたれる、とても素敵な方です。
「中庸」をモットーとしている、伊東研修室長さんにお話を伺いました。

 
 
 
−−−これまではどのような活動をされていたのでしょうか?

(伊東)
東京都町田市の職員として勤務していました。前半の12年間は、障害施設で介護職として勤務しており、後半の12年間は高齢者福祉課に勤務していました。

前半の12年間についてですが、当時は、在宅のままで青年・成人期を迎えた障害者に対する、福祉、教育、医療、仕事の受け皿が不充分な時代でした。

介護でも共通のことが言えますが、障害のある方は、本人だけでなく、親子で家に閉じこもってしまうことが多く、この状態を改善していくことが必要でした。

そのためには、まずは彼らのすべてを受けとめてあげる必要があります。

はじめに受容ありきです。

家庭訪問をして、少しずつ外に連れ出すことから始めました。

まずは社会参加を促すため、3〜5人のグループをつくり、公園や、空いている施設・教室など、触れあえるたまり場をつくりました。

それが発展して、通所施設となりました。

次に、地域に慣れるために、様々な活動を始めました。

例えば、公園を掃除したり、バスに乗ったり、様々な場所に行ったり。

そして、次に地域に出て行く活動に移っていきます。

開かれた施設となるよう、町内会に入ったり、研修室をオープンにしたり、障害者から地域に出て行く活動を行いました。

「地域“に”慣れる」「地域“が”慣れる」ことを学んだ12年間でした。

後半の12年間の間に、介護保険制度が始まりました。

12年前は、まだまだ男性ヘルパーが珍しかった時代です。

福祉が、措置から契約へと変化をしてきた時代に、高齢者福祉課に勤務していました。

ここでも、様々な場所に出て行って、仕事の延長線上で、福祉のネットワーク作りを行いました。

公でありながら、民へ出向するという、全国でも珍しい活動を行っていました。

社会福祉法人、NPO法人、在宅介護支援センターとの連携や、ヘルパーステーションの事業所づくりなど、様々な施設に出向しました。

「公設・民営」の事業の立ち上げや、指導を重点的にやっていました。

民間の参入を受け入れつつ、民間と切磋琢磨することで、地域全体のレベルが底上げされることを願って活動を行っていました。

この活動で学んだことは非常に多く、これからの研修センターでの活動に生かしたいと思います。


 
−−−愛媛県の介護の現状についてどのように考えられますか?

(伊東)
私は愛媛県宇和島市の出身ですが、愛媛県の介護については初めてです。

これから学びながら考えていきたいと思います。

愛媛県在宅介護研修センターの仕事は、介護に関する様々なことを最前線で感じられる仕事だと思っています。


 
−−−愛媛県在宅介護研修センターのこれまでの取り組みについてひとこと。

(伊東)
まず、施設について言いますと、檜風呂やトイレの手すりなど、随所に木の温もりを感じる施設だと思います。





もともとの施設が保養所ということで、生活の香りがする良い施設です。

また、桜や芝など、自然にあふれているところが良いと思います。

研修センターとして大切なことは、「現場」を持っていることだと思います。

これは、デイサービス事業や、家族や介護者とともに行う宿泊研修を行っていることだけでなく、研修に来られる人との会話で得られる「現場」や、出前講習を行って触れあう人々から感じられる「現場」など、幅広い意味を持っています。






 
−−−「介護」に関する思いをお聞かせください。

(伊東)
私の福祉観は、「まず、はじめに受容ありき」ということです。

生活スタイルを受け入れる、拒否や不満、不安も受け入れる。

何をどうすればよいのか、介護の具体的方法や相談のすべがよくわからない方がいらっしゃいましたら、介護予防や、急な介護を含めて、私たちが社会との窓口となり、少しずつ、外の世界、外の人々との繋がりを作っていきたいと思います。

福祉や介護には非常に多くの職種の方が参加します。

よりよい福祉や介護を行っていくには、他職種の議論が必要です。

きちんと議論をするには、『共通の言語』を身につける必要があります。

特定の職種の意見が強くあってはいけません。

ヒエラルキー(階級、秩序)があってはならないと思います。

福祉や介護のネットワークは、ピラミッド型ではいけないのです。

「お団子」に串を通すように、平らな等しい関係になければなりません。






 
−−−これから、二代目研修室長として、どのような活動を行われますか?

(伊東)
医療と介護の連携は、特に今回の制度改正の重要なポイントです。

そのために大切なのは「中庸」です。

「医療モデル」「生活モデル」という言葉だけが、あたかも違った概念であるかのように、一人歩きすることには反対です。

中庸とは、考え方・行動などが一つの立場に偏らず中正であることをいいます。
どんなことでも、お互いに良いところがあります。

プラスの部分を学んでいき、バランスを取りながら、より良い地域ネットワークを築いていきたいと思います。

これからは、認知症や介護予防への対応も重要となってきます。

そのためには、仕組みや制度をきちんと学ばなければなりません。

今までの仕組みや制度の流れがあるから、今があります。

常に原点に返りながら、らせん状に知識やネットワークを広げていければと思います。

平成21年には、障害と介護の統合が行われる予定です。

介護予防より先にあるものは、地域づくりであり、社会参加の場づくりであると考えています。

金田初代研修室長のファーストステージがあって、私のセカンドステージが始まります。

ファーストステージの良い点を残しながら、バランスを取りつつ、活動の幅を広げて、離解を深めていければと思います。

私は、制度をはじめ、わかりやすい言葉で解説し、伝えていければと思っています。

介護については、やはり、はじめに情報ありきです。

すなわち、今の制度や使えるサービスや社会資源をきちんと理解していなければ、きちんとした介護を提供することは難しいと思います。

皆さんが理解できるように、講座ではわかりやすく咀嚼して、具体例を示しながら伝えていけたらと思います。

豊かな社会とは、多様な選択枝があって、選べる自由があることです。

ぜひ、これからの研修会にご参加いただければと思います。






 
  愛媛県在宅介護研修センター
  NPO法人 愛と心えひめ
  
  愛媛県松山市末町甲9番地1
  TEL 089-914-0721
  FAX 089-914-0732
  e-mail aitokokoro.e@sgr.e-catv.ne.jp

  ホームページ
  http://iyocom.jp/aitokokoro.e/
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