2015.05.19今月のメディカサイト特集
『介護の仕事を目指すみなさんへ!』
介護の仕事や魅力を知ってもらおうと、松山東雲短期大学 生活科学科介護福祉専攻の1年生ら約20人が、介護実習先で体験したことをまとめたマンガテキスト「知っとこや!介護のきほん」を作成しました。
今回のメディカサイト特集では、製作をした先生や学生さんにインタービュー!
このマンガテキストに込められた、これから介護の世界を学ぶ学生さんの目線、これからの後輩たちへのメッセージを聞いてきました。
このマンガは、介護福祉専攻の1年生用の教材として作成されたものです。
学生が入学して初めて、介護施設の実習で体験して、嬉しかったこと、難しかったこと、困ったことなど、心に残ったことをストーリーにしてまとめました。
第1弾は、”ありがとう”の場面を集めた「コミュニケーションと感謝編」です。
1話1ページの読みきりで、全10話で構成されています。
マンガは、松山東雲女子大学 まんが研究部の六久保友里さんに描いていただきました。
読んでいただくとわかるのですが、このマンガは教材ですので、実はストーリーには解説が必要です。
このストーリーを読んで、いろいろなことを考え、話し合ってもらえたらと考えています。
今年の1年生の体験を、来年の1年生が読み、考え、そして実際に介護施設で体験する。
そして、また心に残ったことを、次のマンガにしていき、後輩に伝え続けていきたいと思います。
先輩方の体験を、言葉だけできちんと後輩に伝えるのは難しいことです。
マンガを通じて、具体的な何かを感じてもらえたらと思います。
私は、第1話の「言葉のキャッチボール」の話に共感しています。
初めて介護施設に実習に行くと、お年寄りの方と、どのように接すればよいのかわかりません。
何を話したらよいのかわからないので横に座っていると、逆にいろいろと話しかけてくれたり、一緒にレクリエーションに取り組んだりすることで、打ち解けることができました。
3回目の実習では、自分から話しかけられるようになりました。
一緒に何かをすることで、打ち解けることができる。
話すだけでなく「ふれあう」ことが大切だということを学びました。
また、「この方は、こういう方ですよ」という事前情報をしっかりと知っておくことで、話題が増え、関わり方もわかってきます。
マンガを通じて、このようなことも、しっかりと学んでもらえればと思います。
【 福岡 美優 さん 】
私の体験は、第8話の「初めての口腔ケア」に描かれています。
口腔ケアは、誤嚥性肺炎の予防に欠かせません。
ただ、入れ歯を外してもらおうと思っても、認知症のある方の場合、不安がられて外してくれなかったり、手を噛まれてしまったりすることもありました。
その中で、コミュニケーションを取り、安心していただくことで外してもらえました。
認知症の方にも、一生懸命にしていると、心が伝わるのだなということを学びました。
入れ歯を触る体験も初めてです。
上顎の部分は密着しているので清潔だと思っていたのですが、実は一番汚れているところだということも知ることができました。
授業で習うことも大切ですが、現場で体験することはもっと大切だということを学びました。
【 2人より 】
このマンガの中に書いてあることは、きれいな面ばかりでなく、体験したことをそのまま書いています。
介護を学んでいると、周囲の人から、「介護なんて大変だからやるもんじゃないよ」というようなマイナス面を言われることがあります。
しかし、実際に介護を経験してみると、お年寄りと接することで、マイナス面以上の大きなものが返ってきます。
介護はやりがいがあって楽しい仕事だと思います。
マンガを通じて、ありのままを感じてもらえればと思います。