2015.05.19今月のメディカサイト特集
『知ってるようで知らない・・・要介護状態のギモン ~うちのじいちゃん、ばあちゃんの要介護度ってどうなの?~』
最近、うちのおじいちゃん・おばあちゃんの言動がおかしい。もの忘れがひどくなってきた。うまく体を動かせない時がある。トイレに立つのがおっくうになってきている。もしかして、認知症?
そろそろ介護が必要になってきているのかな?
でも、忙しくてなかなか市区町村の窓口まで出かけられない。地域の目が気になり相談しにくい。気になってはいるけれど仕事が忙しくて情報が得られない。郷里の親が遠方でなかなか行くことができない。
さまざまな状況の中で親を心配しながらも一歩が踏み出せない方も多いのではないでしょうか。初めてのことは誰もが不安を感じますよね。
はじめの第1歩として、気軽に要介護状態について学んでいきましょう。
介護・支援が必要なのかどうか・・・。
「要介護」 「要支援」って、どんな状態を言うのか。
現在の社会状況や介護の実情を元に、平均的な「要介護」「要支援」の状態を、「身体的状態」と「精神的状態」に分けてご紹介します。
※状態には、個人差があります。下記のものは、平均的な状態です。
【 要支援1 】
① 居室の掃除や身の回りの世話の一部に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
② 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とすることがある。
③ 排泄や食事はほとんど自分でできる。
【 要支援2 】
① 身だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
② 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする。
③ 歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とすることがある。
④ 排泄や食事はほとんど自分ひとりでできる。
【 要介護1 】
① 身だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
② 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする。
③ 歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とすることがある。
④ 排泄や食事はほとんど自分ひとりでできる。
【 要介護2 】
① 身だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話の全般に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。
② 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする
③ 歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とする。
④ 排泄や食事に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とすることがある。
【 要介護3 】
① 身だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話が自分ひとりでできない。
② 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作が自分ひとりでできない。
③ 歩行や両足での立位保持などの移動の動作が自分ひとりでできないことがある。
④ 排泄がひとりでできない。
【 要介護4 】
① 身だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話がほとんどできない。
② 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作がほとんどできない。
③ 歩行や両足での立位保持などの移動の動作が自分ひとりではできない。
④ 排泄がほとんどできない。
【 要介護5 】
① 身だしなみや居室の掃除などの身の回りの世話がほとんどできない。
② 立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作がほとんどできない。
③ 歩行や両足での立位保持などの移動の動作がほとんどできない。
④ 排泄や食事がほとんどできない。
※状態には、個人差があります。下記のものは、平均的な状態です。
【 要支援1 】 【 要支援2 】
特に症状なし。
【 要介護1 】
① 物忘れがみられる。
② 問題行動や理解低下がみられることがある。
【 要介護2 】
① 物忘れや、周囲に無関心な行動もみられる。
② 問題行動や理解低下がみられることがある。
【 要介護3 】
① いくつかの問題行動や、全般的な理解の低下がみられることがある。
② 痴呆症に関連する問題行動もあわられる。
【 要介護4 】
① 多くの問題行動や、全般的な理解の低下がみられることがある。
② 知的能力の低下がみられる。
③ 尿意や便意がなくなってくる。
【 要介護5 】
① 多くの問題行動や、全般的な理解の低下がみられることがある。
② 意志の伝達が困難。
③ 生活全般で、全面的な介護が必要。
介護保険・介護サービスを利用するためには、要介護認定を受ける必要があります。(無料です。)
※ 申請から認定まで、約1ヶ月の時間がかかります。
※ 介護が必要な状態により、認定前から介護サービスを利用することも可能です。
※ 第2号被保険者(40歳から64歳の人)で、特定疾病により介護が必要な人も申請できます。
⇒ 特定疾病についてはこちら
要介護認定申請 要介護認定を受けるために、市町村の窓口に申請します。(無料です。)
申請は、本人、ご家族、ケアマネジャーが行うことができます。
【申請に必要なもの】
●必要事項を記入した申請書
⇒ 申請書の記入例はこちら
●介護保険被保険者証
(第1号被保険者の人、第2号被保険者で更新申請・変更申請の人)
●健康保険被保険者証のコピー(第2号被保険者の人のみ)
調査員がご家庭を訪問して、心身の状態などの調査を行います。
調査した結果は、コンピューターで一次判定が行われます。
主治医は、医学的な見地から、介護度についての意見書を作成します。
一次判定の結果と、主治医の医学的な意見書をもとに、介護認定審査会で要介護度を審査します。
審査の結果、要介護と認定された場合は介護サービスを、要支援と認定された場合は介護予防サービスを受けることができます。非該当の場合は、どちらのサービスも受けることができません。
うちのおじいちゃん・おばあちゃん、介護が必要なのかな?要介護度はどのくらいなのかな?
うちのおじいちゃん・おばあちゃん、ひょっとして認知症なのかな?
要介護認定を受けるまでに行われる第一次判定は、以下のような項目をチェックする方法で行われています。
・言動がおかしい。
・もの忘れが多くなってきた。 など・・・
ひょっとして、認知症?と思ったら、ここで簡単なチェックをしてみましょう。
いくつかの質問にチェックを入れていくだけの簡単な検査ですので、気軽にチェックしてみてください。
「うちのおじいちゃん・おばあちゃん、最近、様子が変わってきているような?」
少しでもこう思ったら、お気軽に、市町村役場(介護保険課)や、お近くの「地域包括支援センター」へご相談してみてください。きっとお力になってくれますよ。ご相談はお早めに。(相談料は無料です。)
⇒ 地域包括支援センター(愛媛県内)
http://www.medica-site.com/careinfo/center.html