2023.06.01メディカサイトコラム
ヤクルトレディの「愛の訪問活動」:自然な形の地域見守りネットワーク

先日、民生委員さんとお話をしていて、ヤクルトレディの「愛の訪問活動」のことを知りました。
「愛の訪問活動」とは、ヤクルトレディによる、高齢者地域見守り活動です。
毎日、ヤクルトを届けに訪問しているので、一緒に見守り(安否確認)を!という活動です。
自治体と協定を結んで、取り組んでおられるとか。
「愛の訪問活動」が始まったきっかけは、1972(昭和47)年に福山県郡山市で活動していたヤクルトレディです。
担当地域で一人暮らしの高齢者が孤独死されたことを知り、この悲劇が繰り返されないよう、自らの財布からお金を出してヤクルトを購入し、ひとり暮らしの高齢者に届け始めたのです。
この活動に、地域の民生委員や、他のヤクルト販売会社が共鳴し、自治体も共鳴し、「愛の訪問活動」に発展したとのことです。
2022年の時点で、全国120の自治体と、各ヤクルト販売会社が協定を結び、3万5千人以上の高齢者に対して「愛の訪問活動」をされている、とのことで、ものすごい見守りネットワークですよね。
体調の悪化を発見できたり、特殊詐欺の被害を防ぐことができたり、徘徊されているのを発見したり、と様々な成果が報告されているそうです。
民生委員さんの役割の一部となっていますね。
同じように、郵便局もみまもりサービスを行っていますが、有料サービスであることと、月1回のみの訪問のため、なかなか地域の見守りネットワークになりにくいのが現状です。
ヤクルトという、毎日飲む「商品」を核に、顔が見える、頻回訪問ができる仕組みというのは素晴らしいなと思った次第です。
遠方に住む家族が、「愛と健康のプレゼント」としてヤクルト契約をして、「愛の訪問活動」をプレゼントするのも、自然な見守りサービスの導入としてありですね!