2026.02.16今月のメディカサイト特集

「早く受け入れて良かった!」カンボジアの特定技能生を迎えた愛媛県松山市の施設『社会福祉法人ともの家』現場の声

勤勉で親日なカンボジア人女性2名が、愛媛県松山市『社会福祉法人ともの家』にやって来た!

近年、介護現場において『特定技能生(介護分野)』の受け入れが、全国的に拡大しています。

メディカサイトでも以前、特定技能生についてご紹介しました。


https://www.medica-site.com/contents/?p=11816

特定技能制度は、一定の専門性や技能を有し、即戦力として働くことができる外国人材を受け入れる仕組みです。
慢性的な人材不足に悩む介護業界において、重要な役割を担いつつあります。

こうした背景を踏まえ、『カンボジアの特定技能生』を受け入れている、愛媛県松山市にある『社会福祉法人 ともの家』を訪問しました。


【写真左:特定技能生のセイさん、写真右:特定技能生のメンヒアックさん】

今回は、日本に来て約5カ月になるカンボジア出身の特定技能生メンヒアックさん、セイさん、そして施設の管理者崎田さん、永和理事長の4名から、現場での取り組みや思いについて伺いました。

次の章ではさっそく、特定技能生のメンヒアックさんとセイさんに、日本で介護のお仕事をしようと思ったきっかけや、今後について話していただきます。

「カンボジアに介護施設を建てたい!」熱い想いを胸に、日本にやって来た特定技能生のメンヒアックさん


【写真右:特定技能生のメンヒアックさん】

特定技能生のメンヒアックさんは、こう話します。

メンヒアックさん:

私が介護職を選んだ理由は、大きく三つあります。

一つ目は、介護の仕事がとても大切な仕事だと感じたからです。
自分の家族を見ていると、年齢を重ねたときに困ることがたくさんありました。
病気や不安があったとしても、前向きな気持ちで、毎日を笑顔で過ごしてほしいです。

二つ目は、介護についてもっと深く学びたいと思ったからです。
カンボジアには、まだ介護施設が多くありません。
将来、両親の介護をするためにも、日本で介護を学びたいと考えました。

三つ目は、将来カンボジアに介護施設を作りたいという夢があるからです。
両親だけでなく、困っている高齢者の方々を支えたいと思っています。

日本での介護の仕事は、楽しいです!
ご利用者様とお話したり、一緒に困りごとを解決したりすることに、やりがいを感じています。

日本語は難しく、毎日勉強していますが、まだ分からないことも多いです。
今後は介護福祉士の資格取得と、日本語能力試験N1合格を目標に頑張ります!

「日本語教師にもなってみたい!」熱い想いを胸に、日本にやって来た特定技能生のセイさん


【写真左:特定技能生のセイさん】

セイさん:

私が介護職を選んだ理由は、介護は人にとって、とても大切な仕事だと感じたからです。
ご利用者様の生活を支える仕事ができることを、嬉しく思います。

日本でたくさん経験を積み、将来はカンボジアに戻って、日本語を教える仕事にも挑戦してみたいと考えています。

日本に来て感じた良いところは、街がきれいで、安心して生活できる点です。
自然や歴史的な建物も多く、特に京都の金閣寺や銀閣寺には、いつか行ってみたいと思っています。

一方で、一番困っていることは日本語です。
クメール語とは、文字も発音も文法も全く違い、理解するのがとても難しいと感じています。
買い物は何とかなっていますが、仕事では職員の方に質問したり、翻訳アプリを使ったりしながら、必死で覚えています。
標準語と方言(伊予弁)の区別も難しく、勉強の毎日です。

それでも、介護の仕事は楽しく感じています。
日本語能力試験N2取得を目標に、頑張っていきたいです!

世界一・難しいと評判の日本語に苦戦しながらも、介護の仕事を頑張るカンボジア出身の特定技能生たち


【カンボジアの手遊びを披露してくれました】

来日から5カ月が経過した、カンボジア出身の特定技能生のお2人にお話を伺いました。

お2人とも、日本での生活や仕事の中で『言語の壁』を最も大きな課題として感じるようです。
母国語であるクメール語と日本語は、発音も文法も大きく異なります。
日常会話はもちろん、介護の専門用語の習得には、苦労が多いそうです。
お2人は、YouTubeや映画・翻訳アプリ・ChatGPTなどを活用しながら、日々、日本語学習に取り組んでいるとのこと。

生活面では「最初は日本食が口に会いませんでしたが、少しずつ慣れてきました」と苦笑いされていました。
食文化の違いに戸惑いながらも、今では日本とカンボジア、双方の料理を楽しんでいるとのこと。

お2人は日本の介護に関して、「高齢者を大切にしていて素晴らしい」と感じているそうです。
「カンボジア出身の後輩が、ともの家に来てくれたら嬉しい!」
「日本語を覚えるのは大変だけど、頑張ってほしい!」
「カンボジア人でも、日本で活躍できるよ!」
自分たちの経験を後輩に伝え、支えていきたいと笑顔でお話していました。

続いて、愛媛県松山市の施設『社会福祉法人ともの家』の管理者崎田さんと永和理事長のお話です。

「私たち職員も、初心に戻るきっかけになった」ともの家で管理者を勤める崎田さん


【ともの家で管理者を勤める崎田さん】

ともの家で管理者を勤める崎田さんは、こう話します。

崎田さん:

カンボジアの特定技能生お2人は、とても勉強熱心です!

日常会話は、問題なくできています。
ただ、介護の専門用語については、少々難しいようです。
しかし、分からないことはすぐに質問してくれるので、安心しています。

また、説明する側の職員にとっても、分かりやすく伝える工夫が必要です。
結果的に、職員自身の学びにもつながっていて、良い刺激にもなっています。

お2人は、ご利用者様に対し、とても優しく親切です。
忙しい業務の中であっても、ふと手を止めて、笑顔でお話に耳を傾けている姿をよく目にします。
その姿に、日本人スタッフも介護の初心を思い出させてもらっています。

お2人が施設に来てくれてから、ご利用者様の笑顔がより増えたことも、大きな変化でした。
ご利用者様の皆様は、カンボジア出身のお2人を、すぐに受け入れてくださりました。

今ではカンボジアの歌や、手遊びをレクリエーションに取り入れ、みんなで和気あいあいと楽しい時間を過ごしています。

今後は、将来入ってくる後輩の良き先輩として、成長してくれることを期待しています!
介護福祉士資格の取得も、ぜひ頑張って欲しいです!

将来的に「日本人:外国人人材が2:1くらいを目指す」社会福祉法人ともの家・永和理事長


【社会福祉法人ともの家・永和理事長】

永和理事長:

カンボジアの特定技能生を選んだ理由は、日本の介護事業所のために、日本企業が現地で専門教育を行っている点を高く評価したからです。

進学率が高くないカンボジアの中で、介護に特化した教育を受けた人材が来てくれることは大きな魅力でした。
また、仏教国であることや、食文化の近さ、親日的な国民性も安心材料でした。

施設ではカンボジアの特定技能生へ、無償の住宅提供や専従支援員による生活支援、買い物同行、日本語教室や地域交流への参加など、生活面と学習面の両方を支えています。

受け入れ直後の課題は、言語面を中心に、育成期間が想定より長くかかる点がありました。
しかし受け入れた後、施設全体の雰囲気が柔らかくなり、ご利用者様も明るくなったと感じています。

今後は毎年1〜2名ずつ採用し、安定した人材確保のサイクルを目指していきたいです。

カンボジアの特定技能生を受け入れ、より魅力的な施設となった『社会福祉法人ともの家』

今回の取材を通して、カンボジアの特定技能生が介護現場にもたらしている、影響の大きさを知ることができました。

言語や文化の違いという課題はあるものの、学ぶ姿勢やご利用者様への優しさは、施設全体に良い変化をもたらしています。
職員が初心に立ち返り、ご利用者様との関わりを見つめ直すきっかけにもなっていた点も印象的でした。

特定技能生の受け入れは、人手不足の解消だけでなく、介護の質や現場の雰囲気を高める可能性を秘めていると感じます。
特定技能生を受け入れ、より良い施設へと好転した『社会福祉法人ともの家』の事例のご紹介でした。

ともの家さん・セイさん・メンヒアックさんへのメッセージ

【JQCからともの家さんへ】
ともの家様には、2025年8月より当大学の学生2名を受け入れていただいております。
日々の業務だけでなく、休日には観光地へ連れて行ってくださるなど、学生たちが安心して日本での生活を送れるよう温かく支えていただいております。
今後も「ともの家」様では継続的な学生受入れをご検討いただいており、大学側としても教育体制をさらに充実させるとともに、日本での生活や就業を安心して続けられるよう支援体制の強化に努めてまいります。
これからも皆様とのご縁を大切にしながら、学生の成長を共に見守っていければ幸いです。

【ナリー先生(Ms.Chhut Sunnary先生)からセイさんへ】
セイさんは、一生懸命勉強し、失敗しても諦めないで、成功するまで頑張る学生でした。
また、いつも笑顔で、他人を尊重した。周りの人を大切にしていました。
日本で働く夢が実現しましたね。
次の目標に向かって、これからも努力を続けてくださいね。

【ニモル先生(Ms.Duong Samritnimol先生)からメンヒアックさんへ】
メンヒアックさんは、授業に集中し、宿題もしっかりと提出する真面目に勉強する学生でした。
規則をよく守り、周りの人とよく協力でき、先生や友達に対して礼儀正しく接していました。
成績もよく、周囲から信頼されている学生でした。
日本での新しい挑戦、お互いに支え合いながら頑張ってくださいね。

【蓮沼将之さん(カンボジア日本技術大学(JQCC)運営責任者)から2人へ】
セイさんは、いつもニコニコ笑顔で、周囲を和ませてくれました。
アルバイトをしながら、頑張って勉強を続けた努力家です。
メンヒアックさんは、今は大阪の介護施設で働くお姉さんと、一緒のクラスで日本語と介護を勉強していました。
大阪のお姉さんに負けないように頑張ってくださいね。


 

【 取材協力 】
社会福祉法人 ともの家
〒791-0215 愛媛県松山市溝辺町甲94
電話:089-977-8502
FAX:089-907-8504

 

↓ カンボジア大学卒者の特定技能生の受入れ相談はこちらから(JQC)

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