2015.05.08今月のメディカサイト特集
『利用者さんがいなくなった!緊急時のための助け合い訓練「徘徊ネットワークドキュメンタリー」』
平成22年11月6日、グループホームひがし野さん主催で「第二回徘徊模擬訓練」が開催されました。
利用者さんが徘徊して、施設からいなくなってしまった!
…そんな緊急事態にどんな行動をとるべきなのか?
実際にモデルさんに行方不明になっていただき、「徘徊ネットワーク」という地域の見守り体制をつかって訓練しました。
近隣の公共施設などと、FAXや電話などを使って情報を共有し、
行方が分からなくなった認知症患者等の早期発見につなげるネットワーク。
13:13 利用者さんがいなくなった!
いつものように昼食が終わり、団らんの時間を楽しんでいると…
アレ?? Oさんがいない!?
13:14 施設内を探してみるが・・・
あわててトイレや部屋など、施設内を探してみるけれど、やっぱりいない!
玄関を確認すると、Oさんの靴がない!
外に出ていってしまったのかな…。
13:15 作戦会議
こんなときこそ、落ち着いて…。
みんなで手分けして、Oさんを探そう。
13:17 徘徊ネットワーク始動!
こんなときのためにつくっている、利用者さんの捜索依頼シート!
写真とともに、名前や年齢、身長までが記されているこのシートを、近隣のグループホーム、町内会長、その他公共施設へFAX&電話。
13:17 捜索部隊出動!
それと同時に、捜索部隊も出動!
地図を見ながら、それぞれ担当エリアを決めて、バイク、車、徒歩で捜索スタート。
13:24 ご近所さんへ
ご近所のお家へ聞き込み調査。
捜索依頼シートを片手に、「この人なんですけど、見ませんでしたか?」。
ご近所さんも、捜索を手伝ってくださることに。
13:25 公共施設へ
近所の保育所にも声かけ。
「この人みかけたら連絡ください!」。
13:26 道ゆく人へ
とおりすがりのおじさん、工事現場にいたお兄さんも、もしかしたらOさんを目撃しているかも!?
徹底的に、声をかけていく。
13:28 スタッフへ連絡
捜索をはじめて、約10分。
まだ手がかりはつかめない。
ほかのスタッフの状況はどうだろうか?
携帯で連絡を。
13:32 スタッフと合流
自分の担当エリアは、捜索終了!
スタッフと合流し、車で捜索続行。
「そういえば、Oさんはうどんが好きだったから、うどん屋さんのあるあっち方面に行ってるかも…」。
うどん屋のある方向へ移動!
13:37 発見!!
しばらく車を走らせると・・・
「あっ!Oさん!!!」
やっと見つけました!!
無事で、よかった!
さっそく、スタッフへ連絡。
13:49 利用者さんの心身のケア
徘徊していた利用者さんは少し興奮気味。
気持ちを落ち着かせるために、お茶を飲んでいただきながら、ゆっくり会話を。
13:52 協力いただいたみなさんへ、報告の連絡
「無事、見つかりました!」と、発見の報告とお礼の連絡を各所へ。
協力いただいた近所のみなさまのおかげです。
これからもよろしくお願いします。
たったちょっとの間、目を離したすきに・・・
思いもよらないほど、遠くまで歩いてしまえるお年寄り。
一人では、少人数では見つけるのが困難です。
だからこそ、大切なのはご近所さんの協力!
普段から、あいさつをするなどコミュニケーションをとり、助け合える関係でいるべきです。
次回は、もっと広範囲での訓練を行う予定です。
今回やってみて見えてきた反省点と課題を活かして、さらなるレベルアップを目指します。
■ 捜索依頼シートには、「今日の服装」を書き込むべき。所持金の有無や、行きそうな場所、普段からしていること(タバコを吸うなど)もヒントになる。
もっと具体的な情報を。
■ 利用者さんの服装は、案外覚えていないもの。毎日昼食のときにでも、集合写真を撮っておくと便利。
■ 捜索中の各スタッフは、一定時間で本部(施設)へ連絡を入れるべき。本部には、司令官を置き、みんなからの情報をまとめ、捜索指示を出す。
■ FAXは、黒くつぶれて見えないことも…。事前に、きれいに文字や写真が見れるかをチェックしておくべき。
来年はエリアを広げて、桑原地区全体で徘徊ネットワークを開催します!
その際は、ご協よろしくお願い致します。
また、実際に『徘徊かな?』と思われた場合は、
ぜひ、気軽にご連絡いただければと思います。
グループホームひがし野
〒 790 – 0912
愛媛県松山市畑寺町丙68-1
TEL 089 – 914 – 5502
>> グループホームひがし野さん 施設紹介ページ
http://www.medica-site.com/shisetsu_detail.php?recid=64