2024.04.22メディカサイトコラム
介護施設のICT化を成功させるための重要ポイント
本日は賛助会員として入らせていただいている
一般社団法人 愛媛県地域密着型サービス協会の総会に参加させていただきました。
総会のあとに行われた研修会が、とても素晴らしかったので、考察を交えて共有させていただきます。
テーマは「介護事業所に求められるICT化」
宮崎県都城市にある、社会福祉法人スマイリング・パーク
山田 一久 理事長のご講演でした。
サブテーマは「すでに起こった未来に気づけば何をすべきか分かる」
この「すでに起こった未来」が重要なキーワードです。
国の政策、様々な統計、世の流れを見ていると、
すでに起こっている状況から、その帰結である、確実に起こり得る未来が見えてきます。
この未来は変えようがありません。
つまり「すでに起こった未来」です。
だからこそ、その未来を「正しく認識」して、その未来に向かって取り組んでいかなければならない。
その上で、介護業界でICT化に取り組む目的や意義は何か?
ということになります。
様々なICT化の、実際の取組みと結果について、お話いただけました。
以下、私見を含めてまとめさせていただきます。
ICT化に取り組むにあたって必須事項は
1.手書きが残っている時点でICT化ではない
2.ICT委員会を設置して、権限委譲すること
3.現実から目を逸らさず、ニーズにあった取り組みを行う
4.簡単、便利、誰でも使えるものでなければならない
ということ。
やるなら、とことん、しっかり!ということです。
中途半端に一部取り組むとか、過去のやり方を併用するとかしていると、余計に手間暇が増え、業務を混乱させるだけとなります。
つまり、本気で取り組む覚悟が必要です。
そして「ICT化を行う目的」です。
この「目的」が明確でないと、介護業界のICT化は失敗すると思います。
その「目的」はただ一つ。
職員さんが「本業」以外の無駄な仕事から開放されること。
その結果として「離職」が減ることになります。
副次効果として、求人に困らなくなるメリットもでてきます。
考えたら当たり前のことです。
・記録に忙殺され
・辻褄合わせに忙殺され
・ナースコールに翻弄され
・書類やサインに翻弄され
・日程調整と訪問に忙殺され
・残業に追われ
・事故リスクも高い
という介護事業所と、それらから開放されている介護事業所では、
どちらで働きたいと思うのか?
どちらの方が利用者さんのために時間を使えるのか?
というシンプルな話です。
一度、その環境に慣れると、もう元に戻ることはできません。
これが「すでに起こった未来」ということです。
だからこそ、
やるなら、とことん、しっかり!ということです。
逆に言えば、中途半端に取り組んではダメ!ということでもあります。
概念的なまとめでしたが、詳細なお話は、
社会福祉法人スマイリング・パークさんのホームページ
または、石崎との雑談・意見交換で。
個人的にも、もやもやしていた介護業界のICT化がスッキリしました!