2015.05.08今月のメディカサイト特集
『地域の・・・多世代の・・・人が集まるしくみと空間づくり』
「地域の人が気軽に集まれるようにしたい」「子どもやお母さん、いろんな世代の人が遊びに来てくれたら…」
そう考えている施設さん、多いのではないでしょうか?
だけど、人が集める施設づくりは、なかなか困難。
イベントを開催しても単発でしか集まらなかったり、続かなかったり・・・。
そんな現状を踏まえつつ、新しい方法で人が集まる施設をつくった、砥部町の「あったか」さん。
どうやって課題をクリアしていったのでしょうか?
多世代が日常的に集うには…?
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地域の人が目的を持って、日常的に訪れる「箱」を用意する!
人が自ら足を運ぶ場所というのはどのような場所でしょうか?
例えば喫茶店なら、「コーヒーを飲みに行く」「待ち合わせの場所にする」etc…
そこには性別・世代に関わりなく、足を運ぶ目的性があります。
高齢者施設の一般的な目的は、「介護を受ける」、「入所している家族の面会」・・・
しかし、現実は、ご家族でさえ足を運ぶことは多いとはいえない状況です。
そこで、既に地域に存在する団体組織に目を向けてみました。
このような地域団体の活動拠点を、併設してはどうでしょう?
そうすることで、地域の人が目的を持って日常的に訪れてくれる場所になるのでは・・・?
【…そこで、こんな「箱」を用意しました!】
【地域交流ホール】
子どもたちの遊び場になったり、体操などができる空間になったり…さまざまなことに活用できます。
【絵本ライブラリー】
一級建築士事務所 莫設計同人さんのアイディアで生まれたライブラリー。ちょっと変わった空間が子どもたちの興味を惹き付けます。
【コミュニティカフェ】
お母さん達が会話を楽しめる空間。地域住民が井戸端会議できる空間にもなります。
【こんな団体組織に活用していただいています!】
【とべ子育て支援団体ぽっかぽか】
火曜日~土曜日(週5日開催)
自然な交流が生まれるために…
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“つながる”空間をつくる!
せっかく、日常的に人が集まる団体がそばにあったとしても、利用者さんと全く関わりがないのでは意味がありません。
関わりたいときに人と関われて、ひとりでいたいときは、ひとりでいられる・・・
そんな空間がつくれないだろうか?
そのように考え、「地域」と「利用者」が自然につながれる空間を創りました。
【あったかの構造】
【“つながる”空間から生まれる交流】
地域組織の空間と、利用者のいる空間をつなぐテラスでは、このような光景もしばしば…。
「また行きたい!」場所にするために…
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ちょっとしたゼイタク感をプラスする
人が常に集まる空間にするためには…「また行きたい!」と思える空間づくりが大切です。
「家庭的」な空間もよいですが、ちょっとした「特別感」「ゼイタク感」をプラスすることで、より楽しめる空間に近づけました。
【例えば…こんなゼイタク】
【お話を聞いた人】
小規模多機能ホーム あったか
安岡 英哉さん
イメージは「近すぎず、遠すぎず…互いの存在を感じながらも、自分たちのスタイルを維持できる環境」。
日常的に顔を合わせることで、年齢や性別もさまざまな生活環境も異なり、これまで接点のなかった人々に何気ない会話が生まれれば・・・という想いで、空間と仕組みを創っていきました。
スタッフ自らが「楽しみながら、働きたい場所」というのも大切なポイントです。
今後、このような機能が増えていけば、お年寄りの社会的孤立も予防でき、高齢者の暮らしに広がりができるのではないでしょうか。
小規模多機能ホーム あったか
〒 791 – 2101
愛媛県伊予郡砥部町高尾田1171-3
TEL 089 – 957 – 2007
>> 小規模多機能ホーム あったかさん施設紹介ページ
http://www.medica-site.com/shisetsu_detail.php?recid=599