2015.05.11今月のメディカサイト特集

『小規模netえひめの会 「地域との連携」について考える』

今、“多様化”している“小規模多機能型居宅介護”
「ほかの事業所はどうしてる?」「もっとよくするためには?」・・・事業所間での情報交換、勉強のため、2ヶ月ごと開催されている会があります。
今回のテーマは「地域との連携」。それぞれが抱える問題、ヒントを出し合いました。

 

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平成18年4月の介護保険制度改正により創設された、地域密着型サービスのひとつ。
介護が必要となった高齢者(主に認知症高齢者)が、これまでの人間関係や生活環境を維持しながら可能な限り在宅で暮らし続けれるよう、「通い」を中心に、「訪問」「泊まり」の3つのサービス形態が一体となり、24時間切れ間なくサービスを提供できるのが大きな特長です。

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小規模NETえひめの会
世話人 小林 厚子さん
■ No.1 「小規模NETえひめの会」って?
A. 小規模多機能居宅介護事業所の情報交換会、勉強会の場で、2ヶ月毎に開催されている会です。
平成19年の秋より、松山市介護保険課にバックアップしていただき、一緒に情報共有したり、運営のあり方についてアドバイスをいただいたりしています。

■ No.2 参加しているのは、松山市内の事業所は?
A. 松山市の会としてスタートしましたが、徐々に広がり、現在では、東予、南予の施設も参加するようになり、毎回、約15事業所30名程度で行っています。

■ No.3 事業所は、今、何カ所あるの?
A. 小規模多機能型居宅介護事業所は、平成22年12月末現在、日本全国で2723ヶ所あり、愛媛県では58ヶ所となっています。

■ No.4 小規模多機能が抱えている問題について
A. そもそもこのサービスの理念は『在宅生活を支える』ことなのですが、長期の宿泊希望者が多く、住んでいる状態に近い、いうなれば『施設化』してきている現状もあります。
又、従来の居宅サービスのパッケージと同様の対応をしている事業所もあるなど、小規模多機能型居宅介護というサービスの意義・役割について、考え直す時期が近づいてきているのかもしれません。

■ No.5 今後の展開について
A. 小規模多機能型居宅介護というサービスが多様化してくる中で、今後は、それぞれの事業所がもっと特色(強み)をもつことが必要だと思います。
又、制度の解釈や見解も市町毎によって違ったりすることもあり、他の地域の事業所がどのようにしているのか?という情報は大切です。
また、行政が今後自分の町の地域福祉をどのように考え、対応していこうとしているのか?そのビジョンや計画を知ることも大切です。
これまで、それぞれの事業所が、情報が少ない中で不安を感じつつ事業運営を行っていましたが、この会により、情報交換や意見交換など互いに忌憚なく交流しあえることは素晴らしいことだと思います。

 

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平成23年1月21日に開催された「小規模Net えひめの会」に参加してみました。

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今回のテーマは「地域との連携」。
6人程度の各グループ毎に、ワークシートが配布され、課題について意見交換が行われました。

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ワークシートには、2つの課題が書いてあります。
1. 地域との関係づくり
2. 運営推進会議の持ち方

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「うちの場合は・・・」。
制限時間が設けられ、グループ内で意見を出し合います。
各自、ワークシートにメモをしていき、情報を吸収していきます。

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時間がきたら各グループごとに発表タイム!
それぞれ出た意見をリーダーがまとめます。

 

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【 課題1. 】地域との関係づくりをどのように行っているか

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地域行事や地域での掃除、防災訓練などへ参加している。
認知症サポーターの講習会を開催している。
地域の回覧板を見て行事に参加したり、研修会を開いたりしている。
医療機関にスタッフが同行受診した際や、お見舞いに行った際、医療機関の勉強会に参加した際に、人間関係を築くようにしている。特に入退院の際は大切。
中学校の職場体験の受け入れを行っている。

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医療機関との連携、他介護事業所との連携は、今のところ難しい。
近隣のお店の利用程度しか、地域との接点がない。
地域の人との関係作りには時間がかかる。

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施設のカーテンを開けて、常に中が見えるようにしている。
イベントの案内を渡すときは、郵送ではなく、手渡しで。顔をあわせることが大切。
スタッフの顔写真を地域に配布している。
地域との関係は、いったん崩れると修復が難しい。

 

【課題2. 】運営推進会議の持ち方

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開催は、2ヶ月に1回程度。
参加者は、施設管理者、民生委員、自治会長、家族など。
内容は、施設の現状報告、利用者の現状報告、家族の意見など。
時間は30分から1時間程度。
車椅子の操作方法の指導や、避難訓練を行ったことがある

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参加メンバーが限定されている。
大人数のため、発言がしにくいということも。
例えば防災拠点になるなど、自分たちにできることを考えていかなければならない。
話し合いのテーマが決まりにくい。堅苦しくなりがち。
施設周辺の地域と、利用者が住んでいる地域の2つの地域を考える必要がある。
民生委員は両方の地域から参加してもらうのが望ましい。
地域の方が小規模多機能型巨核介護をまだまだ理解していない。
参加者が必ず発言できる機会を設けることが必要。

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言葉よりも写真で現状報告すると分かってもらいやすい。
食事会を開くことで、施設の食事内容を知ってもらう。
茶話会形式で行うと、雰囲気が和やかになる。
終了後、アンケートをとって、次回へいかす。
これからは、「お願いします」ではなく、「お願いされる」、「役に立つ」ようになることが大切。これができてはじめて、地域の中核となっていくことができる。
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たくさんの意見が飛び交い、有意義な時間となりました。

 

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「地域で支えるサービス」として、さまざまな事業所が誕生している「小規模多機能」。
しかし、サービスへの無理解、ケアプランが整っていないこと、地域差etc・・・
さまざまな問題を抱えているという現状があります。
「その支え方でいいのか?」
「将来、どうなっていくのか?」、事業所の不安を解消するために、よりよいサービスを提供するために、
同じ志を持つ事業所の方々が集まって行うこのような会は、今後さらに必要となってくるはずです。

次回の開催は、3月8日(金)。テーマは、「エリア別情報交換」。
じつは、「小規模多機能」としての会は次回が最後となります。
4月より、社団法人として「地域密着型サービス協会」という大きなくくりで、
ますますパワーアップしていきますので、ひご参加ください。

 

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★ お問い合わせ先★
小規模Netえひめの会
(ケアサポートまつやま内)
Tel 090-9774-4901
(世話人 小林厚子)
 

 

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