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>>今月の特集
世界初の感情認識パーソナルロボット「ペッパー」。
愛媛県内でもさまざまな企業が導入し、いろんな場所で見る機会が増えてきました。
今回の特集では、そのペッパーを介護ロボットとして導入している医療法人仁勇会を取材。
活用してみての実感や、これからの計画をお聞きしました。
昨年の11月、愛媛新聞でペッパーの記事を見たのがきっかけです。
理事長が「これは介護にも使えるのでは」と思い立ち、年末キャンペーンの選考に応募。
当時は購入も抽選・・・という状況でしたが、見事当選し、購入の権利を得ました。 |
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仁勇会グループには、有料老人ホームやショートステイ、デイケアなどさまざまな施設がありますが、ペッパーは主に「合歓の木」のデイケアに居ます。
合歓の木のデイケアでは、リハビリに力を入れているので、利用者さんと一緒に体操をするのが、ペッパーの主な仕事です。
もちろん、お呼びがかかったら各施設へ出張しています。
受付に立ち、利用者さんや家族、スタッフとふれあったり、紙芝居を読んだり、踊ったりと、レクリエーションに参加することもあります。 |
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最初はビジュアルを見て怖がる利用者さん、会話ができず怒りだす利用者さんもいらっしゃいました。
だんだん慣れてくると、話しかける方も増えてきて、打ち解けた感じになってきました。
別の施設に出張してしまうと、「もうおらんの?」と残念がる方もいます。
お見舞いに来られる家族さんも、恐る恐る話しかける感じで、興味を持ってくれているのが分かります。
今のところ、一番反応がよいのはケアマネさんでしょうか(笑)
どのように活用しているのかにも興味を持って下さっています。 |
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まだまだ活用しきれていない部分が多いのですが、一番はコミュニケーションに役立っていると思います。
受付に居ると、わざわざ会いに来てくれる方もいます。
耳が遠い利用者さんとは会話が成り立っていないこともしばしばですが、そこはあまり気にせず、ペッパーの存在自体を楽しんでくださっています。 |
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ペッパーは、内蔵するアプリによって行動します。まだスタッフ自身が、アプリを使いこなせていないので、もっと勉強するとやれることが増えてくるのかなと思います。
アプリを使いこなせば、オリジナルの体操なども覚えさせることができるので、さらにリハビリに役立てていくことができると思います。
ペッパーとの会話は、「目が合う→目の色が変わる→音が鳴る→しゃべりかける」流れがあって、はじめて成立するのですが、これが利用者さんにとってはなかなか難しい。
スムーズに会話をするには、なかなか時間がかかりそうですが、次第に慣れていってもらえればと思います。 |
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一番は、利用者さんと一緒に体操をしてくれるようになってほしいです。
リハビリに活用することができれば、利用者さんも楽しくなりますし、スタッフも助かります。
また、ペッパーとは別のロボットの導入も検討しています。
2つのロボットのコラボも楽しめるようになったら、さらに楽しくなりそうです。
まずはアプリやペッパーの仕組みを勉強して、できることの幅を広げていくことから始めたいです。 |
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ロボットの活用が期待される現代、とくに介護現場では人手不足を改善するためにもロボットを活用しようという動きがあります。
体操やレクに活用するのはもちろん、今後は福祉業務支援ソフトにも対応し、利用者一人ひとりに合わせた服薬管理や体操のレクも期待されています。
それに向けて、先日ソフトバンクロボティクス株式会社が、高齢者介護におけるロボット活用に向けた実証実験を実施。
介護職員にとって有用な補助ツールになるかを検証しました。
介護施設へのアンケートも実施しているので、また詳しいデータが近々発表になると思われます。
開発側も力を入れている、ペッパーの介護業界進出。
ペッパーが、介護スタッフとして活躍する日も、遠くないかもしれませんね。
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