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>>今月の特集
『人はそれぞれ、使命や目的があって生まれてくる』
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NPO法人
日本ホリスティック医学協会
運営委員
たけだ内科クリニック
武田 政寛 先生 |
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病気であるのか病気でないのか?
現代の健康を考えるとき、この2つでは語れなくなってきました。
サプリメント、リラクゼーション、ヨガ、アロマセラピーなど、
健康を求めて、多くの方が様々な取り組みをされています。
西洋医学の考え方だけでなく、精神的な面も含めて、体全体で健康を考えていく。
この考え方が『ホリスティック医学』という考え方です。
本当の健康とは何なのか?
また、何のために健康である必要があるのか?
たけだ内科クリニックの武田先生にお話を伺いました。
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ホリスティック医学とは
ホリスティック(Holistic)という言葉は、ギリシャ語のholos(全体)を語源としています。そこから派生した言葉にwhole,heal,holy,health…などがあり、健康(health)という言葉自体がもともと『全体』に根ざしています。
ホリスティック医学では人間をまるごと全体的にとらえることを大切にしています。
日本ホリスティック医学協会による「ホリスティック医学の定義」は以下のようになっています。
1. ホリスティック(全的)な健康観に立脚する
人間を「体・心・気・霊性」等の有機的統合体ととらえ、社会・自然・宇宙との調和にもとづく包括的、全体的な健康観に立脚する。
2. 自然治癒力を癒しの原点におく
生命が本来、自らのものとしてもっている「自然治癒力」を癒しの原点におき、この自然治癒力を高め、増強することを治療の基本とする。
3. 患者が自ら癒し、治療者は援助する
病気を癒す中心は患者であり、治療者はあくまでも援助者である。
治療よりも養生、他者療法よりも自己療法が基本であり、ライフスタイルを改善して患者自身が「自ら癒す」姿勢が治療の基本となる。
4. 様々な治療法を選択・統合し、最も適切な治療を行う
西洋医学の利点を生かしながら中国医学やインド医学など各国の伝統医学、心理 療法、自然療法、栄養療法、手技療法、運動療法、などの各種代替療法を総合的、体系的に選択・統合し、最も適切な治療を行う。
5. 病の深い意味に気づき自己実現をめざす
病気や障害、老い、死といったものを単に否定的にとらえるのでなく、むしろその深い意味に気づき、生と死のプロセスの中で、より深い充足感のある自己実現をたえずめざしていく。
西洋医学では、検査値などの統計的なデータを重視し、病気であるか、そうでないかという二元論的な考え方で診断や治療を進めていきますが、ホリスティック医学では、西洋医学的な検査値はもちろんのこと、精神面や社会面など個々の患者さんの置かれた立場を理解しながら、1人1人に合った治療法や健康法を考えていきます。
補完医療や代替医療(Complementary & Alternative Medicine)というのは、その名の通り、西洋医学だけではカバーすることができない分野を補完したり代替したりするものですが、ホリスティック医学では、この補完医療や代替医療の考え方と西洋医学の考え方を統合して、その人らしい健康を考慮した医療を提供することを目指しています。
ホリスティック医学の根底にある考え方は、
「人はそれぞれ、必ず、使命や目的を持って生まれてきている。」
ということだと思っています。
その目的を十分に達成するためには、ホリスティックな健康感を持っていることが大切です。
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身近なところでも行われているホリスティック医学
「ホリスティック医学」というと難しく聞こえるのですが、様々な取り組みが行われています。
介護施設においても、音楽療法や園芸療法、ハーブやマッサージなどが行われていますが、そのすべてがホリスティック医学の考え方に通じています。
松山市において、ホリスティック医学に取り組まれている方をご紹介しますと、
・西洋医学的治療に併用してアロマセラピーを行っている皮膚科医師
・気功教室を開いて呼吸法や日常生活における体や心の使い方を指導されている大学教授
・アロマオイルを使って、ツボのマッサージをし、リラクゼーションを教えている臨床検査技師
・1滴の血液に含まれる赤血球の形から病気や体調を診断する医学博士
・ヨガを通じて、正しいからだの使い方や瞑想を指導している健康運動指導士
などの方々がおられます。
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『アンチエイジング』との違いについて
自然の流れに抵抗するのか、沿うのか、この点が大きな考え方の違いになってくると思います。
アンチエイジングという考え方は、年を重ねるという自然の流れに抵抗して、いつまでも、若々しく、エネルギーに満ち足りた状態を保ち、現状を維持するという方向にあります。
不老長寿ということは、古来より人類の夢とされてきましたが、人が生命体である以上、生老病死は避けられません。
ホリスティックな考え方では、加齢や死という自然現象もひっくるめて、すべてが人生であり、自然の流れに沿って上手に生き、その時々に合った健康法を行っていくことで、人生の目的を果たしていくという方向にあります。
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年を重ねるということ
健康に生きるためには、その年代、年代で、生きがいを見つけることが大切です。
人は何歳になっても、人生の目的や自分の果たすべき使命があるのです。
年を重ねていくうちに、目標を失い、周囲のことに興味がなくなり、感動がなくなったとき、人は老いていきます。
しかし、そんな時でさえ自分の果たすべき役割があるから生きているのです。
四国八十八カ所を巡っていたとき、あるお寺に
「若者を笑うなかれ,いつか己が来た道」
「年寄りを笑うなかれ,いつか己が行く道」
という言葉が書いてありました。
確かに自分より若い者を見ると稚拙に見え、年寄りを見ると滑稽に見えやすいものです。
それぞれの年代で懸命に生きていても、他の年代のものからすると、違和感があるのでしょう。
それぞれの立場での「ものさし」や「眼鏡」を外すと違和感のある行動が当たり前に見えてきます。
年を重ねていくことや老化していくことは病気ではありません。
自然の流れであり、この世に生を受けたものが通っていく、予定通りの現象なのです。
病気ということ
誰も病気になることは望まないのに、病気が生じてしまうことがあります。
これはいったいどんな意味があるのでしょう。
病気は偏った生活習慣に対する警告として現れたり、避けようのない遺伝病や伝染病として現れます。
病気は日常生活の制限や苦痛を伴うことが多いため、誰もが忌み嫌うものとなっています。
そんな病気にも色々な意味があり、病気のおかげでたくさんの出会いがあったり、ものの感じ方や考え方が変わったり、人生の目標を見つけたりすることがあります。
その結果、自己実現に向かって一歩近づいていけることになれば、病気も長い人生のなかで、最初から仕組まれた予定通りの現象と捉えることができそうです。
例えば「糖尿病」になった方がおられるとして、その治療をする際、単に、「食事はこうしなさい」とか「薬はこのように飲みなさい」と指導をするのではなく、
「なぜ糖尿病になったのか?」
「なぜ、気の向くままに暴飲暴食をしてはいけないのか?」
「何のために治療をして、何を目指していくのか?」
「この病気が長い人生の1ページとしてどんな意味を持っているのか?」
など一緒に考えていくことが大切です。
治療をする側とされる側が、共に考えていける、そんな医療を通して、自己実現のお手伝いをしていきたいと思っています。
そのためには、ホリスティック医学の考え方が必要なのです。
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武田先生の健康法は何でしょうか?
朝、早起きをして、体操をしたり、神社やお寺に散歩にいくことです。
早起きすることで生活のリズムができますし、歩くことで体力もつきます。
神社やお寺の神聖な雰囲気の中に身をおくことで、精神的な安定を覚えます。
また、祝詞やお経を唱えることは呼吸法の訓練として大変役立ちます。
自己満足かもしれませんが、呼気が長くなり、音程が安定するので、歌も上手になったような気がします。
また、言葉を発することで頭の回転もよくなり、色々なことがひらめきやすくなります。
その他、最近は忙しくて、なかなかできていませんが、時々家族4人でテニスをして体を動かしています。
以前は子供相手にぜんぜん疲れなかったのですが、最近はものすごいボールが返ってくることがあり、子供の成長と自分の体力の衰えを感じながら愉しんでいます。
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武田先生の今後の取り組みについて教えてください。
まず、開院時には磁場や空気、水にこだわった場作りをしました。
磁場の調整やマイナスイオンを発生してくれる100kgの炭を埋設し、待合室や診察室にはアロマオイルを焚き、24時間の換気システムや軟水製造装置を使用し、逆浸透膜濾過後マイクロクラスター化した水を院内の飲み水として利用しています。
それにより、患者さんがクリニックに来るだけで落ち着いた気持ちに成れれば幸いです。
診療面では、患者さんに、自分の「病気」について十分理解していただき、本当の主治医は患者さん自身であることに気付いてもらいたいと思っています。
そのためには単なる西洋医学的な知識や考え方を指導するだけではなく、患者さんに立場に立った分かりやすい説明が大切です。
ホリスティックな考え方で個々の患者さんに合った幅のある治療法を紹介し、患者さんが納得の行く治療を受けることができれば幸いです。
また、予防医学と言う観点から、自分では「病気」という認識のない、「半健康人」の方を健康にしていきたいなと考えています。
具体的には、ヨガや気功などを取り入れた健康教室、サークル的なものが作れたらといいかなと思っています。
また、皆さんと行くお遍路ツアーなど、体のみでなく、心の支えになれるような場を提供できればいいなと考えています。
繰り返しになりますが、人にはそれぞれ、生まれてきた使命や目的があります。
それを十分に果たすためには、健康的な生活を維持する必要があり、私にとっては、西洋医学とホリスティック医学を通じて、患者さんの健康的な生活を維持するお手伝いをすることが、使命であり目的であると思っています。
お気軽にご相談をいただければと思います。
一緒に、健康について考えていきましょう。
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