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>>今月の特集
『自分の目指す介護福祉士になるために』
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愛媛県介護福祉士会
会長 淺田 稔 さん |
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介護保険がスタートして7年目。
多くの介護施設が誕生し、介護職の活躍場所が増えてきました。
介護の世界も、これからは質の時代です。
厚生労働省指定の介護福祉士養成カリキュラムも1650時間から1800時間に増えようとしています。(2年制養成施設)
修得する知識、技術は、国家資格として上限はありません。
介護のプロである介護福祉士。
介護福祉士の活動、これからの展望、介護福祉士のあり方について、愛媛県介護福祉士会の淺田会長にお話を伺いました。
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介護福祉士の国家資格登録者は、全国で約54万人を超えました。
(平成18年5月現在)
愛媛県では8,719人の介護福祉士が登録されています。
(平成18年10月末日現在)
愛媛県介護福祉士会は、1994年(平成6年)8月28日に設立され、現在665名の会員数となっています。
会員の意見をより反映させるために、より身近な会とすべく、2002年(平成15年)2月2日に東予、中予、南予の3つの地区に分けて、地区介護福祉士会を設立いたしました。
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介護福祉士の職業倫理の向上、介護福祉に関する専門的教育及び研究を通してその専門性を高め、介護福祉士の資質の向上と介護に関する知識・技術の普及を図り、もって国民の福祉の増進に寄与することを目的としています。
県介護福祉士会事業
諸会議の開催
1 総会の開催(年1回)
2 正副会長会の開催(適宜)
3 理事会の開催(年3回)
4 監事会の開催(年1回)
5 研修委員会の開催(年3回)
6 調査広報委員会の開催(年3回)
研修事業の実施
1 特別研修会の開催
2 初任者研修会の開催
3 現任者研修会の開催
4 「介護支援専門員実務研修受講試験」受験対策全国模擬試験の実施
5 介護技術講習指導者養成講習会の実施
6 介護福祉士国家試験二次試験のための集中研修の開催
調査広報事業の実施
1 愛媛県介護福祉士会だよりの発行(年間3回)
2 会員加入促進活動の実施
地区介護福祉士会事業との連携・協力
1 ブロック研修会の開催協力
2 介護福祉士国家試験二次試験のための集中研修の開催協力
3 愛媛県介護福祉士会だよりの作成協力
4 県介護福祉士会主催研修会等の開催協力
日本介護福祉士会との連携・協力
1 第12回中国・四国ブロック研修会の開催
その他
1 各種関係機関・団体等への協力
研修は会員以外の方も受講することが可能ですが、会員になると研修費用が低料金になるというメリットがあります。
会員への情報提供としては、年に3回、愛媛県介護福祉士会だよりを発行しております。
また、日本介護福祉士会からの会誌(ニュース)の発行が年に6回あり、こちらでも最新の情報・情勢などを知ることができます。
日本介護福祉士会では、生涯研修制度の取り組みを行っています。
来年度から、本格的に研修制度を行う予定です。
それに準じて、愛媛県介護福祉士会でも、研修の準備を進めています。
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現在、愛媛県介護福祉士会の会員組織率は約8%となっています。
今後、介護の現場において、介護の専門家である介護福祉士の役割は非常に重要になってきます。
公の場において意見を発していくために、さらなる組織の構築が必要です。
これまでの「戦前・戦後の方々」の介護と、これからの「団塊の世代」や新世代への介護は、要望されるニーズが違ってきます。
ニーズが違うということは、介護する側の考え方も変わっていかなければなりません。
また、介護の分野は、対人専門職として、知識・技能のほかに人間性・倫理性も大切であり、社会的支援の側面も考慮しなくてはいけません。
現在、介護福祉士は、『.社会福祉士及び介護福祉士法』という法律で規定・定義されています。
介護福祉士の役割が大きくなる中で、この法律の中の目的から見直さなければならないと、厚生労働省も検討を始めています。
新しい時代へ、私たち介護福祉士も変わっていかなければならないのです。
介護の世界は、医療との連携、他の介護施設及び地域との連携が欠かせません。
他の多くの職種の方々の意見を聞いて、自分の意見を発していかなければなりません。
そのためには『質問ができる人』になってほしいと思います。
医師や看護師、理学療法士や作業療法士、薬剤師等に対して、わからないことがあれば、その場で質問できる勇気をもってほしいと思いますし、介護を必要としている方々の一番近い存在として。
その上で、介護職のプロとして、介護福祉士の意見を発していただければと思います。
利用者の一番『傍』にいるのは、我々、介護福祉士であり、介護職です。
利用者の意見の代弁者として、自信・責任を持って発言してほしいと思います。
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平成18年7月、「介護福祉士のあり方及びその養成プロセスの見直しに関する検討会報告書」が出されました。
⇒ 詳細はこちらをクリック
その中で、求められる介護福祉士像として、12項目が挙げられています。
� 尊厳を支えるケアの実践
� 現場で必要とされる実践的能力
� 自立支援を重視し、これからの介護ニーズ、政策にも対応できる
� 施設・地域(住宅)を通じた汎用性のある能力
� 心理的・社会的支援の重視
� 予防からリハビリテーション、看取りまで、利用者の状態の変化に対応できる
� 他職種協働によるチームケア
� 一人でも基本的な対応ができる
� 「個別ケア」の実践
� 利用者・家族・チームに対するコミュニケーション能力や的確な記録・記述力
� 関連領域の基本的な理解
� 高い倫理性の保持
私が特に大切だと考えていることは、
� 一人でも基本的な対応ができる
です。
介護をするには、様々な状況・現場で、的確な判断と対応が必要になります。
介護者が一人でできる範囲が広がれば、利用者一人ひとりのニーズに対応することができるようになります。とても難しいことですが、必要だと思っています。
これは、個別ケアや尊厳を支えるケアに繋がります。
私たち介護福祉士に求められていることは、とてもレベルが高いことです。
そのためには、実践だけでなく学術や国の動向・政策にも対応できる力が必要です。昨今、国は日比間の経済連携協定(EPA):看護師・介護福祉士の受け入れになどに関する話し合いが進められており、外国人労働者へ対する対応も必要となってきます。
これからの私たちは、大きな課題を背負っていることになります。
将来へのキャリアアップのためには、より専門的な分野を学んでいかなければならないのはもちろん、学会などに参加して学術的な能力を身に付けなければならず、次の世代に対する介護教育もできなければなりません。
また、管理的能力も必要となってきます。
愛媛県介護福祉士会では、研修を通じて、自己研鑽ができる機会を提供しています。
さらに、行政からの情報を収集して、会員に発信しております。
そして、事業所を越えた、横の繋がりを持つことができるのも大きな魅力です。
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愛媛県介護福祉士会では様々な研修や情報提供を行っています。
会員の皆さんも、会員でない皆さんも、ぜひ、研修会に参加していただければと思います。
まずは、情報を収集する。
様々な良い情報、悪い情報を収集して、両側面で物事を考えられる人になっていただきたいと思います。
そして、その情報を元に、『自分ならどうする?』ということを見つけて対応していただければと思います。
施設の枠を超えて、地域の枠を超えて、そして県の枠を超えて、視野を広げていってほしいと思います。
初任者の皆さんは、現場・現状を目の当たりにして、それを精査して、学んで、確実に自分のものとして修得し次に伝えていってほしいと思います。
現任者の皆さんは、次の人たちを指導していく立場として、どのようにしていかなければならないのかを、常に考えてほしいと思います。
そのためには、現場だけを見ていては駄目です。
組織運営や経営も考えていかなければなりません。
その上でできること、考えられることがあります。
一方向性の考え方だけでなく、包括的な考え方を身に付けていってほしいと思います。
『日本介護福祉士会 倫理綱領』をぜひ、ご覧ください。
http://www.jaccw.or.jp/about/rinri.html
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『会うは別れのはじめ』 といいます。
出会いがあれば、別れがあります。
私たちは、どちらかといえば、別れも多い職域で活動をしていると思います。
その方々との別れが来たときに、色々な後悔があると思います。
「ああすればよかったな」、「こうしてあげればよかったな」、というように。
後悔しないためにも、今、その時を一生懸命ケアしていきたいと思っています。
中途半端なこと、安易なこと、疎かなことはできません。
いつ別れが来ても、自分も相手も満足ができるケアを実践したいと思いますし、皆さんにもしていただきたいと思います。
介護福祉士というのは、「人間の生命」・「人生」を直接ケアする仕事です。
『生命』というものを、もっと深く、もっと真剣に考えて、行動していけば、もっともっと素晴らしいケアが提供できるのではないかと思います。
ぜひ、介護福祉士会に入会して、私たちと志を共にしていただければと思います。
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−−愛媛県介護福祉士会への入会について
入会に関しては事務局までお問い合わせください。
入会金5,000円、年会費6,000円
新卒は、入会金の免除あり。
多くの方の入会をお待ちしております。
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愛媛県介護福祉士会
〒790-8553
松山市持田町三丁目8番15号 愛媛県総合社会福祉会館2階
愛媛県社会福祉協議会 福祉振興班内
『愛媛県介護福祉士会 事務局』
TEL 089-921-8566
FAX 089-921-3398
社団法人 日本介護福祉士会ホームページ
http://www.jaccw.or.jp/index.html
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