ホスピタリティの素晴らしい、聞き上手さん!
介護業界に入って、およそ18年です。
学生時代、父に言われた「これからの時代、介護のお仕事も良いと思うよ」という言葉がきっかけで、介護関連の専門学校に進みました。
学校で勉強していくうちに、だんだんと介護職へのモチベーションが高まり、卒業後は大洲の介護施設で、介護職員として就業しました。
大洲でしばらく働いていましたが、「松山に住みたい」という憧れを捨てきれず、親に反対されつつも、松山に移住することにしたのです。
松山で見つけた転職先は、現在も働いている『ていれぎ荘』でした。
ていれぎ荘のデイサービス介護職員として働いた後、結婚&出産で一旦退職。
子育てが落ち着いたので、今度は特別養護老人ホームの介護職員として、再就職したのです。
介護のお仕事に就く前、私は同世代との会話が、あまり得意ではありませんでした。
そのため「自分はコミュニケーションが苦手なのだ」と思い込んでいたのです。
同世代と話す時はいつも、「どんなことを話せばいいのだろう…?」と、話題探しに困っていました。
しかし、介護職員として働くようになってからというもの、「自分はご年配の方とは会話が弾むこと」、そして「会話を楽しんでいる自分がいること」に気付いたのです。
私とご年配の方とのコミュニケーションは、主に『何かを教えていただくスタンス』で会話が展開されていきます。
会話の内容は、季節のお花のことだったり、料理の作り方だったり…。
この間は、ぬか床やお魚料理などの作り方を教えてもらいました。
ご利用者様は、過去に経験されたことを鮮明に覚えてらっしゃっていて、「あの時、こうだったのよ」と私の知らない、様々なことをお話してくれます。
それが、とっても面白い!
ここ最近で衝撃的だった内容は、御年107歳の女性ご利用者様の『日本髪』のお話です。
頭の一部を指差しながら「ココ、薄くなっているでしょう?いつも日本髪を結っていたから、引っ張られて薄くなっているのよ。本当はお下げ髪をしたかったのに…」と仰られていました。
今ではなかなか目にしない『日本髪』を日常的に結っていた生活が、つい最近まで存在していたことに、衝撃を受けました。
また、戦時中のことを覚えている方も多く、「小学生の頃、空から敵軍の飛行機が堕ちてきたので、現場に見に行った」や「森松から見た、爆撃を受けている松山は、花火が上がっているみたいだった」など、私の知らない世界のお話を聞くことができます。
介護職員をしていなかったら人生で関われなかったであろうご利用者様から、色々なお話をたくさん聞くことができて、毎日がとても楽しいです。
また、私の感じる会話の楽しさは、お話の内容だけではありません。
ご利用者様との会話を重ねていくうちに、最初はよそよそしかったご利用者様が徐々に心を開いてくださり、心の距離がグッと近くなることを感じるその瞬間が、とても嬉しく、お仕事のやりがいになっています。
ご利用者様に信頼していただけて、「本当はこうして欲しい」という要望を聞き出すことができ、それらをご利用者様の豊かな生活に反映させていく作業や過程が、本当に楽しいのです!
私はご利用者様と関われる現場が大好き!
これからもご利用者様の日々の生活に、ピッタリと寄り添っていけたらと思っています。
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ご利用者様に、その日の体調を伺う遠香さん。 目を見ながら、しっかりとご利用者様の様子をチェックします。
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ご利用者様とお散歩をする遠香さん。 体調を気遣いながら、ゆっくりと歩みを進めていました。
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